2025年10月31日(金)に東京オペラシティにて開催いたします、鈴木愛美ピアノ・リサイタルの詳細を発表いたします。
東京の大規模コンサートホールでは初のリサイタルとなる本公演、ぜひご来場ください。

2025年10月31日(金)19:00開演(18:20開場/21:00終演予定)
<プログラム>
シューベルト:高雅なワルツ集 D 969 Op.77
フォーレ:主題と変奏 嬰ハ短調 Op.73
フォーレ:ノクターン 第6番 変ニ長調 Op.63
フォーレ:ワルツ・カプリス 第2番 変ニ長調 Op.38
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シューベルト:ピアノ・ソナタ第18番ト長調D 894 Op.78「幻想」
S¥5,500 A¥4,500 B¥3,500
※料金には消費税が含まれております。
※先行販売で満席となった席種は、以降販売されない場合がございます。
4月19日(土)10:00前売開始
ジャパン・アーツぴあオンラインチケット: 4月12日(土)
ジャパン・アーツぴあ 0570-00-1212 www.japanarts.co.jp
東京オペラシティ チケットセンター 03-5353-9999
チケットぴあ t.pia.jp[Pコード:296-750]
イープラス eplus.jp
ローソンチケット l-tike.com[Lコード:33752]
昨年の浜松国際ピアノコンクールで見事優勝に輝いた鈴木愛美。1991年創設の歴史を持つこのコンクールは、当然ながら多くの日本人入賞者を出してきたものの、これまでひとりも優勝の栄冠には届かなかった。それだけハードルの高い難関であり、昨年の鈴木愛美の日本人としての初優勝はまさに快挙といってよい。
筆者は彼女の実演をじかに聴いたことは実はまだ多くはないのだが、その限られた機会に触れた彼女の演奏で特に印象付けられたのはピュアな美しさである。今回改めて昨年のコンクールでの彼女の演奏映像を第1次予選から本選まで視聴し、そうした印象をさらに強く抱くようになった。まず彼女の粒だった美音。濁りのない清澄な、それでいて微妙な色の綾を生み出す音の美しさは実に魅力的である。だがそれ以上に筆者が惹かれるのは、そうした美音から繰り出される演奏の根底に、音楽に対する純真ともいえる誠実な姿勢があることだ。そこには自己の個性をことさら前面に押し出したり、持ち前の技巧をひけらかしたりといった、コンクールの出演者にありがちなこれみよがしなところが一切ない。ひたすら純粋に作品に向かい合い、共感をもって曲の美しさをありのままに表し出そうという姿勢が感じられる。演奏家が本来持つべき作品への謙虚な心構えを彼女は何より大切にしているようだ。おそらくコンクールの審査員もその点を高く評価したのだろう。
今回のリサイタルはシューベルトとフォーレの作品が並ぶが、そのうちフォーレの「ワルツ・カプリス」とシューベルトの「ト長調ソナタ」はコンクールでも取り上げており、前者はごく自然な流れの中の高貴な煌めきが美しく、後者は全く作為がないにもかかわらず(いや作為がないからこそ)そこに自ずと浮かび上がるロマン的叙情がすばらしかった。リサイタルでもそうした彼女の美質が発揮されることだろう。謙虚に作品にアプローチする彼女の演奏に対し、われわれも謙虚に耳を傾けたいものだ。
寺西基之(音楽評論家)
鈴木愛美 (ピアノ) Manami Suzuki, Piano

2024年11月、第12回浜松国際ピアノコンクール(小川典子音楽監督)にて日本人初となる第1位、および室内楽賞、聴衆賞、札幌市長賞、ワルシャワ市長賞を受賞。
2023年、第92回日本音楽コンクールピアノ部門第1位および岩谷賞(聴衆賞)、野村賞、井口賞、河合賞、三宅賞、アルゲリッチ芸術振興財団賞、INPEX賞受賞。第47回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリおよび聴衆賞、あわせて、文部科学大臣賞、スタインウェイ賞受賞。
これまでに、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、セントラル愛知交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団等と、梅田俊明、大井剛、ユベール・スダーン、角田鋼亮、藤岡幸夫、松尾葉子各氏の指揮で共演。今後、札幌交響楽団、群馬交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、富士山静岡交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢、名古屋フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、日本センチュリー交響楽団、広島交響楽団等と共演予定。
2002年大阪府生まれ。大阪府立夕陽丘高等学校音楽科を経て、東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)を首席で卒業。現在、東京音楽大学大学院修士課程に特別特待奨学生として在学中。浜松国際ピアノアカデミー、霧島国際音楽祭に参加。これまでに、稲垣千賀子、佐藤美秋、石井理恵、仲田みずほ、橘高昌男、高田匡隆、石井克典の各氏に師事。
主催:公益財団法人ジェスク音楽文化振興会
マネジメント:ジャパン・アーツ
後援:一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)